タイトル | グランマの憂鬱 |
---|---|
原作・漫画 | 高口里純 |
出版社 | 双葉社 |
「紅のメリーポピンズ」の
スピンオフ作品。
あの作品の中で主人公を
食うほどの粋でカッコイイ
お祖母ちゃんの人生哲学。
田舎の村で起こった事件も
鋭い洞察力で解決する。
年寄りだからって年寄りの
味方のもせず、
若いものにこびず。
亜子のグランマの生き様が
ともかくカッコイイ!
グランマの憂鬱のあらすじ紹介
閉鎖的な百目鬼村・・・
そこで村の御意見番的な
存在の百目鬼ミキ。
それが亜子のお祖母ちゃん。
亜子は母親の元を離れて
お祖母ちゃんと暮らすことに
日々おばあちゃんから学ぶ。
「ケンカをしても仲良し」な
友達との付き合い方。
悪いことをしても素直に
言えば楽になれることも。
毎日の子供なりの生活の
中で起きたことも祖母の
人生哲学の中で乗り越える。
子供に伝えていることは
村の中で起こる事件を
起こした大人にも響く。
素敵なグランマの物語。
グランマの憂鬱のネタバレと今後の展開は?
百目鬼村を実質まとめているのは
亜子のお祖母ちゃん、グランマ。
百目鬼村に
「おらだおらだ詐欺」被害が
発生してグランマが相談にのる。
詐欺にあったヨネさんは
自分の不注意と言って
大事にすることを拒むが。
春休みで遊びに来ていた
孫の優也がこんな時の為に
積み立てたお金を優遇してという。
グランマは、快く出すと
言ってのける、村の人も
ヨネさんの為に賛成する。
でもグランマには
その犯人が誰だか見えていた。
割った茶碗を隠そうとした亜子に
「白状すれば楽になるのに」
と言った言葉は犯人にも通じる。
他の村人にもかかってきた
詐欺電話は、村の事を
良く知っていた。
村の助け合いの為の
金までせびろうとした優也を
呼び出し確認する。
金が欲しいのなら堂々と
せびればいい、年よりは孫の
為には出来ることをする。
証拠がないと言って逃げようと
するヨネの孫の優也に
亜子は声をかける。
「素直に白状すれば
楽になるんだよ」って。
優也は観念してお金を置いて
去って行く。
グランマの憂鬱の読んでみた感想・評価
グランマは、道理を
わきまえない若者にも
厳しいけれど。
偏見で凝り固まって
しまった年寄りにも
厳しい言葉をかける。
友達なんて一人いればいい
そう亜子に教えるように
いい顔をして誰かにこびる
そんなことがない。
自分たちがゲートボールをして
朝から騒いでいるのに
はしゃぐ子供をうるさいという。
そんなお年寄りたちにも
しっかり意見することが出来る。
グランマの生きる姿勢が
とってもカッコイイ。
この村にお嫁に来て数十年
村に根を張ってグランマなりに
筋を通してきた。
だからこそ周りもグランマに
相談もするし味方になる。
孤高のお祖母ちゃんに見えるけど
みんなからの信頼はあって
独りに見えてひとりじゃない。
大自然の中で触れ合うものを
愛するから道端の雑草の名前も
良く知っている。
亜子がお祖母ちゃんすごい!
そんな風に尊敬できる
素敵なグランマ。
この本を読んでいて自分も
できてないなって気が付く
処もいっぱいある。
古き良き時代のグランマが
現代の問題に向き合う
そんな姿からいろいろ学べる。
グランマの憂鬱はこんな方におすすめな作品!必見
1話目のオレオレ詐欺の話に
出てくるお年寄りは
物わかりのいいタイプ。
2話目に出てくるお年寄りは
子供や嫁とうまく行かずに
少しこじらせているタイプ。
人間、誰でも年を取る。
グランマの年代になった時に
カッコイイグランマを
目指す人にオススメ。
周りにおかしな人がいて
周りを変えることが出来なくても
自分を変えることは出来る。
そう言うヒントにもなるから
悩みを抱えている人にも
読んでほしいなと思う。
この本を読んで子育て中の
人には同じ作者の
「紅のメリーポピンズ」。
この本は、子育てのヒントも
書かれているし、人間との
付き合い方のヒントにもなる。
水が土の中に吸い込まれるように
じんわりし見てくるような
マンガが好きな人にオススメ。
この本を読んだ人に勧めたいのは。
この話は割と質素な田舎だけど
ゴージャスな雰囲気で
生き方を説く。
名香智子先生の
「マダム・ジョーカー」
がオススメ。
主人公の蘭子さんは非常識な
位にお金持ち、だから誰にも
媚びることはない。
思ったことを口にするし
悪いと思ったことは
しっかり正す。
並外れた人だけど
間違っていないから
すがすがしい。