タイトル | ホットロード |
---|---|
原作・漫画 | 紡木たく |
出版社 | 集英社 |
夜明けの蒼(あお)い道。
赤いテイルランプ。
去ってゆく細い後ろ姿。
もう一度あの頃の
あの子たちに逢いたいーー
幼い頃父親を亡くして以来
母親と生きてきた宮市和希。
しかし中学生となった今では
母親と関係がうまくいかず
和希の心は荒んでいた。
母親の誕生日
彼女は友達とともに
万引きしてしまい…。
ホットロードのあらすじ紹介
主人公・宮市和希は
母親と暮らす中学生。
コーラス部に所属しているが
最近はサボっている。
ある日友達とともに
ぶたのシャーペン欲しさに
万引きしてしまった彼女は
店員に厳しく叱られるが
何を言われても響かない。
万引きしたその日は
母親の誕生日だった。
家へ帰ると母親は
機嫌がいいのか
曲を聴いている。
万引きを報告しても
何も言わない母親が
大嫌いだった…。
それから翌日
いつも通り学校で
授業を受けていた和希は
3ヶ月前に横浜から来た
絵里に声をかけられ…。
ホットロードのネタバレと今後の展開は?
転校生・絵里は”不良”で
女子友達は未だにいません。
体育の時間は
紺のジャージが決まりなのに
赤のジャージを着ていました。
そんなちょっと浮いた彼女に
声をかけられた和希。
なんでも和希に
会わせたい人がいるとのこと。
しかし興味を持てなくて
断りました。
(つっぱってなかったら
モテそーなのに…絵里)
体育が終わった後
和希は他の友達に聞かれます。
なんで絵里なんかと
喋ったりするのと。
何も答えないでいると
絵里の悪口を言いだしました。
次々と飛び出す
根拠のない噂や偏見。
しまいには
”付き合うのやめなよ”。
その時教室の向こうで
いじめられる男子が
和希の目に映ります。
友達の悪口を聞き流す中
ふと絵里の無垢な笑みが
頭に浮かびました。
その瞬間和希は
うるせんだよと友達を倒し
教室中に声を響かせます。
怒りでいっぱいのまま
教室を出ました。
そして向かったのは
絵里のいる教室…。
家へ帰っても和希は
気分が晴れませんでした。
するとその時
電話がかかりました。
『もしもし?
あたし絵里』
『急で悪いんだけど
今日これから出てこれない?』
気分が晴れない和希は
気づけば絵里とともに
電車に乗っていました。
知らない街と人に
ドキドキしながら
和希が出会ったのは…。
ホットロードの読んでみた感想・評価
暴走族の少年と出会い
”不良”に惹かれる和希。
友達と夜の街へ出かけたり
憧れで髪を染めてみたり…
彼女はその刹那的な世界に
魅了されていきます。
そこでわたしが思ったのは
”80年代って楽しそう”!
当時の中高生からすれば
携帯も当たり前じゃなくて
不便だっただろうけど……
人とのつながりは今より
濃いかったんじゃないか
と感じました。
何よりファッションが
とても可愛い!
和希や絵里のような
不良の女の子は
当時流行したアイドルの髪型
(聖子ちゃんカット?)とか
トサカ前髪だったり。
服もどこか大人っぽくて
中学生には見えません。
後々登場する先輩・宏子も
17歳とは思えないくらい
艶っぽい雰囲気で…。
和希によると彼女は
”タクティクス”という
香水をつけていたようです。
どんな香りがするのでしょう?
調べて分かったのですが
このブランドは男性用の
香水らしいですね。
なんでもクセになる
独特の香りなんだとか…。
宏子には恋人か
好きな人でもいたのかな。
わたしもこういう青春
過ごしてみたかった
と思いました!
ホットロードはこんな方におすすめな作品!必見
80年代を舞台に描く
少女マンガに出会いたい…。
そんな方には
「ホットロード」がおすすめです。
本作は2014年に大ヒットした
映画『ホットロード』の原作。
人気女優・能年玲奈さんが
ヒロインを務めたことで
話題になりました!
原作を知らない方は
意外と多いのでは?
映画も好評でしたが
原作はもっと面白いですよ。
手がけるのは
神奈川県出身の漫画家
紡木(つむぎ)たくさん。
本作は紡木さんの故郷
横浜や湘南を舞台に
刹那を生きる少年少女を
淡く切なく描きます。
主人公は中学生・宮市和希。
幼くして父親を亡くした彼女は
母親とともに暮らしています。
母親には恋人がいて
(お金持ちの既婚者)
相手は離婚協議中でした。
和希はそんな母親や環境に
大きな不満を抱えており
友達と万引きしたり
家で物に当たったりと
心はどこか荒んでいて…。
同級生の不良・絵里の
誘いをきっかけに
魅力的な先輩・宏子や
暴走族に出会います。
刹那的な世界に惹かれ
暴走族の少年に恋をし
憧れで髪を染めたりと
不良の道へ進んでいく和希。
それを物語るシーンは
目を見張るほど美しく
魅了されると思います。
80年代に青春を過ごした方は
きっとハマりますよ!