| タイトル | クダンノゴトシ |
|---|---|
| 原作・漫画 | 渡辺潤 |
| 出版社 | 講談社 |
大学の卒業旅行に訪れていた
仲良しグループ。
メンバーは7人で、仲良しの友人です。
その旅行の帰路、彼らは運命を狂わす
出来事に遭遇してしまうのでした。
それはー
件（くだん）と呼ばれている、
謎の妖怪の存在。
7日後に死ぬー
そこ言葉の真実は如何に・・・
クダンノゴトシのあらすじ紹介
大学の卒業旅行に行った、
仲良しメンバーの7人。
ほとんどのメンバーは卒業後の内定も
決まりその未来は前途洋々！
しかし・・・
その帰路の途中、得体の知れない
黒い物体を轢いてしまう事から、
運命の歯車は狂い出すのでした。
初めは件の呪いを全く信じてなかった、
7人は仲間の死によって、
それが事実である事に気づくのです。
もう未来は、
7人にとって優しく微笑む事が
無いのかも知れません。
その呪いを解く鍵や手立てが、
どこかに隠されていないのか、
仲間と共に奔走するのでした。
クダンノゴトシのネタバレと今後の展開は？
卒業旅行で轢き殺してしまったもの、
それは件と呼ばれている妖怪でした。
顔は人間、身体が牛であるという
不気味で得体の知れない恐怖を
感じさせる風貌の妖怪です。
初めの被害者は、白石辰巳です。
かれは同じメンバーの、
馬場あゆみに公園で告白をしてる最中に
命を落とすのでした。
なんと公園にある、灯篭が折れて
辰巳の頭に直撃したのです。
あゆみと辰巳は両思いで、
やっと告白をするに至った状況。
もし件の呪いが無ければ、二人の未来は
今まさに始まったばかりでした。
愛する人を目の前で失ったあゆみ、
しかも告白の最中・・・
辰巳は救急車で運ばれるも、
帰らぬ人になってしまうのでした。
トイレの中で、
一人泣き崩れているあゆみ・・・
するとどうでしょう、
ドアの向こうから辰巳があゆみを
呼ぶ声がします。
ドアを開けるとー
そこには半身が牛の辰巳が居ました、
辰巳は泣きながらあゆみに伝えます。
「7日後に死ぬ」
この事を皮切りに、
7人のデッドストーリーが
音を立てて始まるのでした。
クダンノゴトシの読んでみた感想・評価
ストーリー全体に、何故だか
妙なリアリティを感じてしまう、
そんな作品でした。
画も上手なので、
件と言う妖怪の不気味な感じが
ひしひしと伝わってきました。
もしここでこなってしまったら、
そんな悲しいことは無い！
・・・という、タイミングで
見事にそうなってしまうと言う、
漫画としての完成度の高さに
大変驚かされました。
仲間が残した言葉に、
「呪われた一人を見つける」
と言う言葉があります。
その一人を見つければ、
もしかしたら助かる可能性も
あるのかも知れないー
しかし、それが誰なのか分からない。
見つけたら殺すと、
藤澤真司は言っています。
人は追い詰められた時には、
例えそれが仲間であっても
そうなってしまうのかも知れません。
仮に自分が真司だったら、
同じように言っていたかも知れない、
言わなかったとは言い切れません。
ラストは桜井千鶴だけが
生き残りました。
仲間は不慮の事故で亡くなったと、
記憶の書き換えがあったようです。
彼女が命を懸けた相手、
辻本光の存在さえも消えてしまっている
もし仲間が揃って時を過ごしていたら、
まさに未来は明るく楽しいものだったに
違いないはずです。
クダンノゴトシはこんな方におすすめな作品！必見
ホラー的な漫画を読みたい人は、
満足出来ると思います。
妖怪と言うストーリー設定の、
神話的な感覚の漫画であるにも
かかわらず
何故かある種本当に起きてしまいそうな
気になってしまうから不思議です。
7日後に死ぬと知っていても、
自暴自棄になることなく、
どうにかしようと勇気を持てること。
仲間も、策を見出そうと
必死になっている様子に一瞬は
全員助かるのだろうか・・・
と、一瞬の救いの様なものを
求めてしまいました。
最後に千鶴が生きていて良かったと
思います。
千鶴は自分の身が危なくても、
それでも尚も光を助けようとしました。
そんな状況で、相手を思う気持ちに
なれる千鶴の優しさ、そして思いやり。
千鶴によって、人間が救われたのも
千鶴の深い愛情故の事です。
そもそも、当初の卒業旅行で
道に迷わなければ良かったのに・・・
でも道に迷ってしまい、
そこで件を轢き殺してしまったのも
もうすでに始まっていた事だったのかも
知れませんよね・・・。
ホラー漫画として、
完成度の高い作品ですので、
これだわ！って思うかも知れません。
